◆4月25日、茅ヶ崎市内で「中村成信(しげのぶ)さんの処分撤回と家族支援集会」が開かれました。
元茅ヶ崎市職員の中村成信さんが万引き事件を起こして懲戒免職処分を受けたのは2006年2月のことで、早いもので、すでに3年が過ぎました。
「バレンタインデーに市職員がコンビニでチョコレートを万引きした」というニュースはマスコミを通じて瞬く間に市民の知るところとなり、非難の声のなか、市長は本人の事情聴取も行わず2週間後には中村さんを懲戒解雇処分にしました。
◆万引きが、若年性認知症の一種「ピック病」によるもの、本人に自覚のないままの行為であったことは事件後、早々に明らかになりました。
事件直前、同じような柄のネクタイや靴をしこたま買い込んできていた中村さんを、普通ではないと感じていた家族が、事件直後に本人を専門医に診せピック病の診断を受けました。
今、中村さんは介護保険の認定も受け、神奈川県市町村職員共済組合の障害共済年金も受給しています。病気であることは公的機関にも認定されています。
◆病気ということで、中村さん側は当然懲戒免職処分の撤回を求めました。「中村さんを支える会」も結成され、支援の輪も広がっています。
けれど市長はこれに応じることなく、判断を「公平委員会」に委ねたまま今日に至っています。
「公平委員会」は弁護士ら市民代表3名で構成されています。委員会は3回にわたって開催され両者の言い分を聞いた委員がどちらの言い分を是とするかの判断を下します。
3月で3回目の委員会が終了した今は、5~6月ごろと見込まれる審判を待っているところです。
◆公平委員会で市側に立つ医師(K大学准教授)は本人を診断することなく、画像診断のみを根拠に、中村さんはピック病ではないと主張しました。ピック病はアルツハイマーとは違うのですが、まだまだ認識されて間もないところから委員会が医学論争に終始すれば結論は出しにくいものになることでしょう。
けれどこの間、残念ながら中村さんの病状はすすんでいて、公平委員会でも、まっとうな答えをする一方、あきらかに病気であることを本人自ら証明したのでした。
◆懲戒免職処分後の3年間は、本人と家族に尊厳と経済の両面で多大な痛みを強いてきています。
ピック病のことを知った時点で処分の取り消しを行う市長を責める市民はいないでしょう。市長は、一度下した処分の撤回は判断ミスを認めたことになると考える必要はないのです。
私は一日も早く当然の対応をしてもらえないものかと心から願っています。
中村さんのケースは誰にでも起こりうることなのです。