ボランティア貯金
郵政省のボランティア貯金という制度があった。
預金利子のうち一定の割合を寄付するもので、1991年にスタート。郵政民営化で去年廃止されてしまったのだけれど、3年前の時点で2700万の加入口座があったというから、ものすごいものだ。
草の根援助運動はごく初期、93年ごろこのボランティア貯金の配分を受けた。
草の根のボランティアになったばかりの僕の、ほぼ最初の仕事が、この担当だった。フィリピン農村再建運動PRRMの担当者とFAXでやりとりしながら(まだメールなんてなかったので)、三ヶ月に一度(だったと思う)の報告書を作っていた。年間300万円ぐらいで、ピナツボ火山の復興プロジェクトを確か2年実施した。
当時はまだ、NGOとか開発援助が今ほど知られてなくて、配る側の郵政省もおそるおそる勉強しながら、という感じだった。多分、加入者がそんなに増えるとは思っていなかったのだろう。本来畑違いの分野に配属されてきた担当者たちは、あれこれ試行錯誤中という感じだった。
もちろん僕の方はそれに輪をかけたシロウトだったから、わけが分からないままに報告書を作り、郵政省の人に指摘されては作り直して、というようなことをしていた覚えがある。
まだそれでもなんとかなる時代だった、ということかもしれない。
当時フィリピンは停電がひどくて、FAXがなかなか届かなかった。
報告書締め切り間際に停電になってしまうとつらい。こちらからは何度送っても送れないし、電話で催促しても「今停電中なので」と言われてしまうとどうしようもない。そのくせ電話代だけはかかってしまう。郵政省の人への言い訳を考えながら、夜中にひとりでヒーヒー言いながらFAX操作を繰り返していたものだ。
今回草の根援助運動は、久しぶりにボランティア貯金の配分を受けるべく申請する。貯金はなくなったけれど今までの分が資金として残っていて、それがなくなるまでは配分金があるのだ。
9月30日消印有効というので、仕事が代休の今日は事務所に詰めて申請書の仕上げ。ようやくできて、明日送れるようになった。
年間予算1000万円超、この数年懸案となっているマニラ湾の環境回復プロジェクトだ。
さて、プロジェクトは開始できるでしょうか?
