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2009年01月18日

お百姓さんはすごい

1ヶ月程更新を怠ってしまいました。
年末から先週までマニラと農村をいったり来たりしていました。
ノミやダニにたくさんさされてかなり腫れたり、
一度声が枯れたりした程度で元気だったのですが、
文章を書く時間がとれずにいました。

先週は自然塾寺子屋の方がPRRMに調査に見えていて、
バタアン州へ同行させていただきました。
P2でいつもお世話になっているのは漁村なのですが、今回は農村がメイン。
農民のリーダーのお家に泊まらせてもらい、田んぼや畑に連れていってもらいました。

行くところ行くところ、会う人会う人「僕の親戚だよ。」とたくさんの人を紹介してくれて、
バナナを揚げたお菓子やコーヒー、ビール(私は味が嫌いで飲めないのですが)
までご馳走になり、農業や生活の話、世間話をして楽しい時間でした。

こんなにたくさんの親戚がいるなんてすごいな、と最初思っていたのですが、
後からもう一度聞いて’親戚のような仲’だということがわかりました。
このリーダーの方は平日は別の仕事をしているのですが、
時間があれば農地を回って農民の仲間と話をし、
問題を共有したり何かアドバイスしたりということを丁寧にしておられます。

通訳として同行したものの、私は彼の話を聞きひたすら感心・感動するばかり。
胸がいっぱいになって「とても感動しました」と伝えると、
「君たちもそれぞれがキーパーソンになるんだよ。」と背中を押されました。

お百姓さんの何がすごいって、命の源をつくっているということ。
お米をつくって、野菜をつくって、豚や鶏を育てたら、
食べ物を買いに行かなくても良いということ。

食べ物を買いにスーパーに行って、
全てお金に依存しているような生活をしている自分を、
恥ずかしいとすら思いました。

もちろん、農民の生活は楽ではありません。
子どもが農作業を手伝うのは自然なことで、
学校に行かずに手伝っている子どももいるし、
ハイスクール(中学・高校)に行かない子どももいます。
収入も良いとは言えません。
だから、子どもには海外に出稼ぎに行って欲しいと言う人もいました。

それでも、みんなで田植えをした後、和気あいあいと食事をし
労を癒している様子を見ると、労の基本はこういうことなんじゃないかな、
と思いました。

今の世界は複雑で、私みたいに保健政策を勉強している人が、
どこかで働く場所もあるのだろう(ないと困る)けど、
体を使って仕事をして、人が生きることを支えている人々はとても素敵で、
感謝と尊敬をしてもしきれないほどです。


田植えの様子。ベテランのお母さん達の手つきは驚きでした。


一仕事終えて笑顔。

農村のあとは漁村で私の’お父さん・お母さん’の家に泊まりました。
漁村の夜は今までない程の潮の満ち方で、波も荒く怖かったのですが、
翌朝漁に出る時には波は静かになっていました。
漁獲量はあがっているのですが、売値が下がっているので、
収入はそれ程あがっていない、と漁師さんは話していました。

しかしあの波の押し寄せ方は尋常ではありませんでした。
家に完全に浸水し、荷物を運び出している人たちもいる程でした。
気候変動の影響なのでしょうか。
’お父さん・お母さん’の家がある村が沈んでしまったりしたら…
というのは考えたくもないことです。

農村や漁村を訪ねていつも思うことは、私は一体何をしているのかということ。
今している勉強は何のためなのか。
活動のための活動、研究のための研究にならないよう、
'better world'をつくる人となるため、
「君たちも僕の話を聞いてそう思ったら、今日から君たちがキーパーソンだよ。」
という農村のお父さんの言葉を胸に、試行錯誤しながら前に進んでいこう。
本年の抱負に代えて。